子供を自分のそばに縛り付けない。それが私の老後の目標です。

老後問題を考える 心とお金の話

「子供と一緒に暮らす老後」は、昔の話

子供と一緒に暮らす老後。孫の顔を見ながらのんびり過ごす老後。この家を子供達に残してあげよう。

かつては、それが「幸せな老後の形」でした。

でもそれが成り立っていたのは、親が早く亡くなっていたからです。子供が30〜40代のうちに親は旅立ち、遺産を受け取った子供が自分の人生を立て直す。そういう流れがあった。

今は違います。

日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳。もちろん早く旅立つ方もいますが、一般的には親が90歳近くまで生きることも珍しくない時代になりました。親が90歳まで生きるとしたら、子供が遺産を受け取るのは70歳です。それまでの何十年間、親の影響下に置かれ続けることが、本当に子供の幸せなのか。私はそう思えないのです。


姉が、その現実を生きています

私の母は85歳。父は昨年87歳で亡くなりました。

10年前、姉(当時48歳)が夫と別居して、子供を連れて実家に戻ってきました。そのとき母は75歳。

子供の学費もあり、住居だけでも親の世話にならないと暮らせなかった姉。娘と孫を住ませてあげたい父と母。お互いにとって、その選択は自然なことでした。

それから10年が経ちました。

母は90歳近く、姉は60歳近い。子供の学費も終わり、パート代と年金で一人暮らしができそうなタイミング。でも母が一人になってしまい、90歳では置いていけない。

共依存の成れの果てです。

姉が60代の時間も、お金も、体力も、これからも親のために使うことになる。母が亡くなるのは10年後か——そのとき姉は70歳。資産を受け取るのもそのころです。

母は姉を自立させるべきだったと、私は思っています。孫と暮らせる喜び。面倒を見てあげたい気持ち。親だからやってあげられる。その親心が、結果として姉を不幸に導いてしまった。子供は自立させるべきなのです。


「寂しいから近くに置いておく」は、親のエゴです

私の子供たちは二人います。

娘(23歳)は大手企業に就職して、月5万円のNISA積立を続けています。息子(25歳)は芸術の道に進んで、今は月100円の積立から再スタート中。

そして娘は、海外に住みたいと言っています。

私は、実現してほしいと思っています。

もし私が「寂しいから」「何かあったときのために」と子供を近くに縛り付けたとしたら、それは子供のためではなく、自分のためではないだろうか、と思います。

それぞれの人生を誰かのために犠牲にさせないためには、自分の老後の面倒を自分で完結させなければならない。そう思うようになりました。


自分の資産は、自分の老後ケアに使う

現在、家族4人の金融資産は3,000万円を超えました。私としこ個人では、NISAだけで約1,500万円(含み益+約700万円)になっています。

これをこれからも増やし続けて、老後を迎えるころには夫婦合わせての運用資産を5,000万円にはしたいです。

ちなみに、5000万円を30年間かけて、毎月7%ずつ解約すると、月に30万円です。年金と合わせれば充分な生活ができると思います。

その資産を子供に残すために「節約」を頑張るより、このように経済的な自立ができた方が気持ちが良いと思うのです。

だから、「自分のために使いたい。」そう思うのです。

元気なうちは旅行に行く。美味しいものを食べる。介護が必要になったらプロに頼む。施設に入るならいいところを選ぶ。

子供に「心配しなくていいよ。自分のやりたいことに集中しなさい」と言えたら良いなと思っています。


子供への本当の「遺産」は、お金じゃなくて仕組みです

「遺産を残さないなんて冷たい」と思いますか?

娘は17歳のときにジュニアNISAを始めました。
息子も20歳でNISAを始めさせました。

現在それぞれ500万円くらいを運用しています。

長期投資は「時間を味方につける」と言われています。

若いうちに投資の仕組みを作り、コツコツと積み上げていけば、40年後に大きな資産になります。

「自分の力を試しながら生きてほしい。自分の力で豊かになれるように。」それが私の考え方です。

もし子供に残すとしたら、今後大きな暴落が来たタイミングで100万円ずつオルカンを買ってあげられたら良いなと思っています。

それを「相続」と思ってももらおうかな、と。

「子供に家を残したい」という親心を否定しません。

でも私の場合はその親心に縛られてしまいました。
姉は未だにぎゅうぎゅうに縛られています。60歳になって気づいても、今からの自立は難しい。

「子供は子供で金融資産を築き、自分の力でお金持ちになる」ためにNISAを開設し、それを信じてあげる。

そのほうが子供のためになると思ったのです。

もし残ったら二人で分けてね——そう言って自分自身も楽しい人生を送ることが、子供の人生を幸せにすると思っています。


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