50歳を過ぎると、蓋を開けざるを得なくなる
50歳を過ぎると、考えることが変わります。
人生100年の折り返し地点に立ち、労働時間の終わりが見えてくるからです。
毎月の給料が良いか悪いか、という話だけでは済まなくなる。
これまでにどれだけ金融資産を作れたか。親から遺産はもらえるのか。老後をどう過ごすのか。そういうことに、向き合わざるを得なくなってきます。
それまでは、臭いものに蓋をして、毎日を謳歌することができました。鬱憤晴らしをしながら、なんとなくやり過ごせるのは、40代までなんです。
50歳を過ぎると、その蓋が、開かざるを得なくなってきます。
70歳になることは、生きていれば避けられません。80歳も同じです。その日は、日々、近づいてくる。
労働期間が終わったら、自分はどう生きていくのか。
それでも、蓋を開けられない人がいる
ただ、50歳までの間に「蓋をして生きる」癖がついてしまった人は、いざその時が来ても、蓋を開けて中身を凝視する覚悟ができていません。
「親がこう言っていたから」 「子供のためにお金を使わないと」 「うちはお金がないから、仕方ない」
責任を取れない。判断できない。覚悟が伴わない。これは、「自立」し切れていないことが原因だと思います。
私の友人にも、こういう人がいます。
その友人は、「親の遺産が入ったら、その時考える」と、ずっと言っていました。親はまだ80代で健在です。自分が60歳を過ぎても、親が生きている時代です。
何歳まで「その時」を待つつもりなのでしょうか。今になって、その現実を嘆いています。
悪い人ではないんです。むしろ真面目で、家族を大事にする人です。
ただ、自立をしていないだけなんです。人生を自分でどうにかできる、と思えていないようでした。
「決意をしない」は、選択をしていることと同じ
ここが、私がいちばん伝えたいところです。
決意をしない、というのも、ひとつの選択です。
「考えないこと」を選んでいる。「今のままでいれば、そのうち周りが変わるかもしれない」と思っている。
自覚はなくても、時間は勝手に進んでいくので、結果として、そう選んだことになります。
「いい大人」だからこそ、決意しにくい
不思議なことに、決意できない人ほど、「いい大人」であることが多いです。
親を大切にする。子供を優先する。家計を堅実に考えている。真面目に仕事もする。
そういう、まっとうな価値観を持っている人ほど、決断を恐れるんです。
親のため、子供のため、家族のため。それは尊い気持ちです。
でも、その根底には「自分のため」であることを、知っておく必要があると思います。
「家族のため」にすることの本当の目的は、「決断しなくて済むこと」だったりするんです。
蓋は、いつか自分で開けるしかない
70歳や80歳は、誰にでも訪れます。
その時には、選べる選択肢が、もう少なくなっています。
蓋を開けるのが怖いのは、よくわかります。
でも、開けてみたら、案外、なんとかなるものでした。そして、開けるのが早ければ早いほど、進む方向が変わってくるんです。
今のまま前に進むのと、ほんの少しだけ横を向くのでは、到着地点は30度くらい違う場所になります。
今、少しでも本気で向き合えば、違う70歳になれるんです。
お金があれば選択肢が増える
私はNISAを始めたことで、思っていたのとは違う70歳になることができそうです。
特殊な職業を始めるよりも、ずっとずっと簡単なことでした。
2020年に開始したので、円高ドル安や、世界的な株価の上昇のおかげもあり、期待していたリターンよりずっと早く――目標は20年後でしたが、6年で達成することができました。
お金があれば、選択肢が増えます。
住む場所も選べる。家事を依頼して、時間を作ることもできる。
万が一の時には離婚をすることもできる。
誰かを助けることもできるのです。
まずはNISAをすること
私はたくさんの方にNISAを勧めてきました。多分25人以上になります。
最初、ほとんどの人は始めませんでした。
でも、始めなかった人の半数くらいは、2025年になって「やっぱりやりたい」と言って、始めました。
残りの人は、まだ始めていません。信用できない、と言っています。
つまり、
- すぐに始めた人
- 一度は見送ったけれど、2025年に始めた人
- まだ始めていない人
この3つに、概ね3分割ずつ、バランスよく分かれた感覚です。
差がつくのは、才能でも、収入でもありません。
「今、決意するかどうか」だけです。
50歳からのNISA
例えば、50歳から投資を始めるか、60歳から始めるかで、65歳時点の資産はまったく違うものになります。
ほんの10年の差ですが、ならして考えると、大きな違いが生まれます。
毎月3万円を年利5%で運用した場合、
- 50歳から65歳まで(15年間):約802万円
- 60歳から65歳まで(5年間):約204万円
10年「決意」を遅らせるだけで、最終的な資産は4倍近く差がつきます。これは、特別な才能やセンスの話ではありません。決意したタイミングの差です。
ちなみに、新卒の22歳から毎月3万円を積み立て、年利5%で運用した場合は、65歳時点で約5,434万円になります。
年利7%で運用するのも、現実的な範囲です。その場合は、約9,828万円――ほぼ1億円です。
| 開始年齢 | 積立期間 | 年利5% | 年利7% |
|---|---|---|---|
| 20歳から | 45年間 | 約6,079万円 | 約1億1,378万円 |
| 22歳から | 43年間 | 約5,434万円 | 約9,828万円 |
| 50歳から | 15年間 | 約802万円 | 約951万円 |
| 60歳から | 5年間 | 約204万円 | 約215万円 |
20歳から始めた人と、60歳から始めた人。同じ毎月3万円なのに、最終的な金額は50倍以上違います。
これが、時間というものの正体です。
まとめ
決めないということは、「将来、何とかなるかもしれない」と信じていることなのかもしれません。
でも実際には、その時はやってきます。
しかも、何もしないでいる間、「衰退」していることの方が多いんです。
行動をしても、「その場」にしかいられないかもしれない、この時代。
それでも、時代とともに成長していくには、「決心」して「行動」するしかないんです。
一緒に頑張っていきましょう。



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